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2017年10月18日 (水)

素材の話とブックカバー

Pa184227

お財布やノートカバーなどの小物を中心に個性の異なる3種類の革を使って日々制作しています。
3種類の革は定番中の定番と言えるヌメ革のナチュラル(肌色の革からあめ色へ)、ワックスを浸透させた革(マットな質感から艶々に変化)、そしてたっぷりのオイルを含ませたオイルレザー(透明感のある艶に変化)。
それぞれに良さと難しさのある素敵な素材です。

特にオイルレザーは使い込んでいたときの艶の透明感、革らしい香りなど一押しの素材です、が、色々扱いの難しい素材でもあります。
部品を組立て縫い合わせる際にボンド等で貼り合せてから糸の通る穴を開けチクチクと縫製していきます。
この貼り合わせに使う接着剤が曲者で、良く使われるゴム糊は革の油分が悪さをしまったく役に立ちません。
耐油性の高いニトリル系のボンドを使うのが解決法の1つですが、溶剤臭が中々抜けず扱いにくい接着剤と感じています。
そんな訳でサイビノールなど酢酸ビニル系(木工ボンドと同じもの)の接着剤を貼り合わせる両面に塗って手早く貼り合わせることが多くなっています。

他にも製品の用途によっては困ったことになるのが他の物へのオイル移り。
要は染みが付いてしまうことがあると言うこと。
仕込み中の部品をうっかり重ねて置いて、まっさらなヌメ革にオイル染みを付けてしまったり、本の汚れを防ぐはずのブックカバーが本を汚してしまったり。

使い込んだときの深みのある艶や多少の水濡れを気にしないで済むこと、実はメンテナンスフリーといっても良い位ずぼらに扱える、普段使いに良い革だと思っているのですが、色々お約束があるのが難しいところです。

実験的に特にオイルの多く入った部分を使ってサンプル製作したブックカバーの実績(1週間くらいで読みきらないと本に移ったオイル染みが目立ってくる)を踏まえ、オイルレザーを使ったブックカバーは豚革の裏張りをする仕様に切り替えていく予定です。(ノートカバーは今までの仕様で行く予定)
裏張りをするのは手間とコストがかかりますが、表革は単体では製品に使いにくいお腹周りや首周りの緩めの革を使って使用感と価格的なバランスを取りつつ、使って楽しい品物に仕上がりました。

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